1日目の熱気がまだ少し残る日比谷公園。3/13(日)ソラリズムOPEN AIRキックオフ【日比谷2DAYS】最終日を迎えました。「新しい野外フェス」としてスタートしたソラリズム。初日より来場者も多く野外フェスらしい穏やかな賑わいを見せ、同時開催のPeace On Earthと共に、音楽の力と、未来への想いを皆で分かち合いながら幕を下ろしました。
■Photo by 須古 恵・丹澤 由棋
キーボードの音色に合わせゆっくりとステージに上がる佐藤千亜妃。とてもとてもさりげない、とても大切な第一声が会場に響に溶け込んでいきます。オーディエンスの表情も和やかに、いつしか日比谷の空には青色の晴れ間も見え始めました。
バンドセットとはまた違い、彼女の優しい歌声が際立ったステージ。ソラリズム二日目のスタートはそんな和らいだ空気につつまれました。
日曜日お昼の日比谷公園をまったりと楽しむ人々で賑わう中、管楽器と鍵盤の音が噴水広場に響きます。この時間、この場所で聴く庸蔵 × 木村イオリの演奏はまさにベストアクト!ゆったりと身体を揺らしながら彼らの軽快な音に会場は笑顔に満ちていきます。
美味しいごはんを頬張りながら、それぞれの楽しみ方で音楽を満喫できる野外フェスの贅沢なお昼の時間です!
インストバンドの中で今注目のバンドjizueのステージが始まると、客席は少しずつ立ち上がる人たちが増え始め、4人の音楽に身体を自由に揺らし始めます!
ステージを終わる頃にはほとんどオールスタンディングで踊り出す会場内。
互いの呼吸を感じながら音の掛け合いをしていく4人の姿が印象的でした!
管楽器を含む6人のバンドセット中央の椅子に腰かけるいとうせいこう。レゲエのビートに合わせて紡がれる彼のポエトリーがわたしたちに少しの哲学を授けます。ディレイがかかった繰り返されるメッセージとビートを咀嚼しながら体を揺らすオーディエンス。徐々に生まれるグルーヴは、最後の曲にゲストでステージに上がった佐藤タイジのギタープレイを皮切りにエクスタシーへと昇っていきました!
ソラリズムステージのトリはやはりこの野外フェスの発起人でもある佐藤タイジと、日本の誇るスーパーベーシストKenKenの二人です!演奏はもちろん、二人の間に流れるグルーヴィーで軽快な空気感から繰り出されるMCにも思わず笑いが起こります!
「戦争反対」そんな言葉がステージの中で何度投げかけられたでしょうか。全く自分たちのコンプライアンスなどを無視した、丸裸で常識破りで純粋なパフォーマンスとメッセージ。わたしたちは、今もしかしたら巻き込まれているかもしれない「負のループ」から解脱し、素晴らしい未来へと立ち上がる時なのでしょう。
ソラリズムステージでの新たしい時代の幕開けが、未来への想いとありったけの愛のままに幕を下ろしました!
「新しい野外フェス」ソラリズムOPEN AIRキックオフ【日比谷2DAYS】を締めくくる3人の演奏。キャンドルに包まれ、白い旗が揺れる日比谷公園に未来への音色が響き渡りました。
震災から11年、コロナ禍から2年、沖縄返還から50年、そしてつい最近始まってしまった争い。それら全てがそれぞれの時系列で動いているのではなく、わたしたちの生きている同じ時間の中で起こっていることだと、すべては私たちの生活と地続きなんだと、そんなことを強く考えさせられる演奏でした。
「未来を思って311本の旗を立てる」「音楽ライブの形を変える」その想いがこの3日間を生み、そしてここまで走り抜けてきた原点でした。イベントは始まれば必ず終わりを迎えます。でもこの日比谷公園3日間で皆さんと分かち合えたものはわたしたちの生活にはずっと根ざしていくもの。ソラリズムはこれからも絶えず変化しながら未来への旗を掲げ続けていきますので、また一緒に「新しい野外フェス」を楽しみましょう!
次回企画は多摩あきがわLive Forest(東京都あきる野市)で行われる4/9(土)ソラリズム「野外ライブハウス LOFT」、4/10(日)「ソラリズム“花まつり”」です!ぜひ下記URLからイベント情報をチェックしてみてください!
3日間本当にありがとうございました!