11.19(土)速報レポート「なんでもありの山遊びで見つけた“生きる活力”」色とりどりの多様性に満ちた秋の山の1日|元晴 & cro-magnon、佐藤タイジ、沖野修也、渋さ知らズオーケストラ 等

色とりどりの紅葉がピークを迎えた会場には、沖野修也によるDJ、元晴 & cro-magnonに佐藤タイジ&オマール・ゲンデファルのインストセッションや大道芸、そして大トリには渋さ知らズオーケストラの盛大なオーケストラカーニバルなど、ジャンルレスな音楽の多様な輪が広がりました。
「なんでもありの山遊び」色とりどりの多様性に満ちた秋の山の1日をお届けします。

■Photo by Ryohei Takahashi

音色豊かな元晴 & cro-magnonのセッションで「山遊び」の1日がスタート

元晴 & cro-magnonが登場し、いよいよ「山遊び」のステージが始まります。大竹重寿 (Dr. & Per.)、コスガツヨシ (Gt. & Bass)のグルーブに重なる金子巧 (Key.)のキーボード。そんな成熟したアンサンブルの均衡を一気につんざくように鳴り響くサックスに歓声が上がります。身体の反りに順じてけたたましく迫り上がるサックスの高音に合わせオーディエンスの足元も弾み、アドリブソロを回す4人には惜しみない拍手が贈られていきました。

「スペシャルなライブにはスペシャルなゲストを」元晴の呼び込みでステージにはオマール・ゲンデファルが現れ、一行の演奏はご機嫌なラテンのパーティーへカラーチェンジ。熱いパーカッションと共にジャズ、ファンク、ニューミュージックやR&Bなど、多彩な音色が響く1日の始まりとなりました。

なんでもありの「山遊び」フェスに現れた2人の大道芸人!
彦一団子、clown ものまるが会場を笑顔に

「山遊び」にルールはない!今回初の試みで登場した大道芸人彦一団子&clown ものまるが会場を大いに沸かせます。おもちゃ箱のようなケースからはあれこれ楽しい道具飛び出し、ジャグリングにけん玉、タップダンスなどを披露!子供たちも二人の妙技に釘付けとなり、温かな拍手が連なります。
会場全体が彼らのステージとなり、縦横に客席を動き回りながら笑顔の輪を広げていく様子はとても新鮮でした。こうしたステージが楽しめるのもトーキョーマウンテンの魅力。2022年の集大成新たなチャレンジができ、私たちもとても嬉しく思います。

佐藤タイジ&オマール・ゲンデファルが響かせる「平和」への願い
元晴も再びステージに登場!

オマール・ゲンデファルのパーカッションを背に佐藤タイジのカッティングが会場に響く夕暮れ。「音楽って本当に平和じゃないですか?」アフリカで「THE SOLAR BUDOKAN」を開催する野望があると話す佐藤タイジ。2022年の彼が一貫して訴え続けているのは「平和」への願いです。「この谷に鳴り響け、私たちの音楽よ」そんな言葉と共にアコギをかき鳴らし、メロディーに願いを乗せる佐藤タイジの隣には元晴が現れ、その音色に彩りを添えました。
最後の曲はもちろん「ありったけの愛」。あきる野の山々へディレイしていく佐藤タイジと私たちの音楽に、ソラリズムを走り続けてきた今年一年が走馬灯のように思い起こされるようでした。

「東京都心から一番近い国立公園」
沖野修也の渋いセットが揺らすあきる野の夜

ここで「山遊び」ができるのは、あきる野の山を守る有志たちがいるからです。トークセッションではあきる野市へ移住し市議会議員を勤められている国松正輝さん等がステージに上がり、都心から最も近い国立公園である豊かな自然をもっと身近に感じ、誇ってもらえるようにと熱く言葉を投げかけます。

いよいよ暗さを濃くする宵闇のDJブースには沖野修也が登場します。JAZZを中心にいいところをついてくる渋いセットに緩やかな熱を帯びていく会場。渋さ知らズの大セットが組み上げられていくステージの傍にはさながらダンスフロアとなり、オーディエンスたちは白い息を吐きながら身体を揺らしていました。

渋い大人たちの「山遊び」
2年越し大フィナーレを響かせた渋さ知らズオーケストラ

いよいよこの日のヘッドライナー渋さ知らズオーケストラがステージに。主催南兵衛の呼び込みで現あきる野市長中嶋博幸さんも登壇し、20年程前来交流のある渋さ知らズリーダー不破大輔と固い握手を交わします。「一人一人のコミュニティーが生きる街づくりをしてもらいたい」そんな不破大輔の言葉と共に大トリの演奏が始まりました。

管楽器やキーボードに、リズム隊、ギターとステージを埋め尽くす大円団に加え、脚立の上やステージ前で身体をくねらすダンサーたち。渋さ知らズの演奏は「一糸乱れぬ演奏」ではなくとも、様々な音色やキャラクターがグラデーションのように空間を彩りながら、親方の指揮に併せて生命力の脈打つグルーブを産んでいきます。
「ライブとは生きていくことだ。生きよう!」マイクに向かい星空を仰ぐ不破大輔の姿に会場のボルテージは最高潮に。視線を合わせながら子供のように無邪気な笑顔で音を遊ぶ「渋い」大人たちの大フィナーレがあきる野の山に響きました。

「ライブ=生きていくこと」
あきる野の山には生き生きと心を色付かせる人たちがいました

「一人一人のコミュニティーが生きる街」そんな不破大輔の言葉のありましたが、11月のあきる野の山には紅葉のように色彩豊かな出演者と、ワークショップや美味しいご飯など「山遊び」を楽しむお客さんが集いました。
「遊ぶ」ということをコンセプトに置いた今回の音楽ライブで見つけたものは、その言葉のとおり「生きる」ということかもしれません。コロナ禍で遊びの機会を失いかけ、余白のない日々をしばらく強いられてきたわたしたち。今日のような1日が明日への活力へとなり、生きているという実感を持たせてくれました。
二日目の明日11.20(日)が、いよいよ正真正銘2022年の集大成となります。今日と変わらず豪華アーティストや大道芸人の皆さんが会場を盛り上げてくれますので、ぜひ会場にお越しいただき共に今年一年を締めくくりましょう!

明日11.20(日)のタイムテーブルはこちら!
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